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烏山城 その2(栃木県那須烏山市) [古城めぐり(栃木)]

IMG_7304.JPG←古本丸周囲の横堀
 烏山城は、昨年築城600年を迎え、それを記念して市を上げて各種のイベントを開催した。そして薮に埋もれていた城跡も、だいぶ整備されたと聞いていたので、今年の1月に12年ぶりに再訪した。整備したと言っても、どうせ主要部だけだろうとタカをくくっていたら、案に相違してほぼ全域に渡って薮が伐採されて、遺構がよく分かる様になっていた。ここでは薮伐採によって見事な姿を現した遺構群を概観していきたいと思う。

 南北に伸びる尾根上に、北から順に北城・中城・古本丸・本丸を配置し、それらの周囲にも常盤曲輪・若狭曲輪等の名称の付いた大型の曲輪や腰曲輪群を築いて防御している。古本丸の北西から西面にかけて大きな二重横堀が穿たれている。また北城の西側にも二重横堀を穿ち、間の土塁には虎口の切れ目があって、西に展開する大野曲輪へと城道が繋がっている。大野曲輪は扇形に広がった形で、先端に横堀を穿って、外郭を遮断している。古本丸の西側には、前述の二重横堀の西尾根に、西城という曲輪がある。西城は付け根に虎口を設けた土塁を築き、内部が3段程の平場に分かれている。北側には横堀が穿たれ、先端の堀切まで繋がっている。南斜面には腰曲輪が2段築かれている。西城の先端は大きな二重堀切で分断されており、中間土塁は外堀に対して張り出し、横矢を掛けている。更に2つの堀切を挟みながら西へ曲輪群が展開している。本丸の西側にも横堀が穿たれ、その下方に若狭曲輪があり、その下には西城まで繋がる大きな腰曲輪が築かれている。本丸の東側にも大手を守る常盤曲輪(上段・下段)があり、それぞれに石垣が残っている。古本丸の東にも厩跡という曲輪が展開し、北城の東斜面にも腰曲輪群が築かれている。この他、本丸は近世の改修を受けたため、石垣を築いた枡形虎口があり、北城の北端や大野曲輪の付け根にも桝形虎口が築かれている。
 近世に改修を受けた部分もあるとは思うが、戦国期の姿を色濃く残し、かなり技巧性を持たせた規模の大きな縄張りで素晴らしい。薮払いの整備が進められて、かなりの部分がよく確認できるようになったので、この機会に評価を四ツ星から五ツ星に改訂したいと思う。
大野曲輪付け根の堀切(横堀)→IMG_7399.JPG
IMG_7227.JPG←常盤曲輪下段の外周の石垣

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆☆☆
 場所:https://maps.gsi.go.jp/#16/36.663703/140.147974/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f0

※過去の訪城記はこちら


中世の下野那須氏 (岩田選書 地域の中世)

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