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小田前山城・舟ヶ城(茨城県つくば市) [古城めぐり(茨城)]

 小田前山城・舟ヶ城は、常陸の名族小田氏の居城小田城の、外郭の一部を形成する山城である。小田城では、平地の小田城を大きく包み込むように惣構の堀が伸び、小田城の北にそびえる前山の稜線まで包み込んで外郭線を形成していたと考えられている。前山城と舟ヶ城はこの外郭線上に築かれた山城である。

 小田前山城・舟ヶ城は、標高110m、比高90mの前山に築かれている。前山城と舟ヶ城は稜線続きにあって、峠道の西のピークである富岡山を中心に築かれているのが前山城、東の広い平坦な尾根に築かれているのが舟ヶ城である。ネット上では前山城の名だけが記載されているが、現地案内板には舟ヶ城の名があるので、ここでは分けて記載している。両城は、以前は未整備のガサ藪に覆われていたらしいが、現在は宝篋山に通じるトレッキングコースが整備されていて、多くのハイカーで賑わっているので、遺構の確認がし易くなっている。

IMG_4743.JPG←主郭東側の段曲輪
 まず前山城であるが、こちらは小振りながらしっかりと曲輪群が築かれ、はっきりと城であることがわかる。中腹の愛宕神社脇から登ると稜線の峠に至る。おそらくこの峠自体が堀切を兼ねていたと思われる。その西側に2段の段曲輪があり、主郭である富岡山展望所に至る。主郭は削平が不徹底で、ほとんど居住性はない。主郭から西に土塁道が伸び、その南側に2段の曲輪が築かれ、その先に城道を兼ねた堀切を挟んで、西端の曲輪が築かれている。西端の曲輪には、物見台と思われる小さな高台が見られる。また堀切から南に幅広の竪堀状の通路が下り、その下方で通路がクランクした空間があり、枡形虎口であったと思われる。前山城では、主郭は単なる物見程度であるが、周辺の段曲輪がしっかりと普請されている。
枡形虎口→IMG_4783.JPG


IMG_8329.JPG←108mのピーク
 次に舟ヶ城は、前述の峠道から東に広く広がっている。山の一部が採石で削られており、一部遺構が失われていると思われる。東の108mのピークが最高所で、展望櫓が建ち、南端に「要害展望所」がある。この山には「要害」の地名が残っているらしい。しかしこの辺りはほとんど自然地形で、平場があることはあるが明確な普請の跡は確認できない。このピークの北西に緩斜面の広幅の尾根が広がり、一部に段差が見られ、曲輪の跡の様である。その先にやはり峠道があり、堀切を兼ねていた様だ。この峠道の北西はかなり広大な平場となっており、その形から舟ヶ城の名が付いたのだろうか。この平場は、前山城の東側を画する堀切(峠道)まで続いている。舟ヶ城は、前山城と比べると城の造りは雑然として、言われなければ城とは気づかないレベルである。
堀切状の峠道→IMG_8372.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:【前山城】http://maps.gsi.go.jp/#16/36.158832/140.113449/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0

    【舟ヶ城】http://maps.gsi.go.jp/#16/36.156649/140.116131/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f0


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