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箱山城(長野県中野市) [古城めぐり(長野)]

IMG_5006.JPG←山頂の主郭
 箱山城は、歴史不詳の城である。南の箱山峠を挟んで鴨ヶ嶽城と隣接していることから、高梨氏が永正年間に中野に進出して中野小館を築き、鴨が嶽城を本城にしていく中で、本拠地防衛のために支城として築かれたものと推測されている。

 箱山城は、標高695.1mの箱山山頂に築かれている。山頂に主郭を置き、三方に伸びる尾根に曲輪を配した縄張りとなっている。この城へは三方の尾根に登山道が伸びている様だが、最も近いルートは箱山峠からアクセスする南尾根のルートである。現在箱山峠には車道が通っているが、箱山トンネルの西端の脇から南に登る古道が残っており、それを登っていくと切り通しの峠に至る。大きな切り通しだが、これは江戸時代に切り開かれたものらしい。この切り通し脇から北側の尾根に登る道があり、尾根上で堀切状になっている。どうもこれが元からの中世の峠道だったようである。ここから尾根を北へ進んでいくと、途中に小ピークと細尾根に曲輪があり、更に北東に尾根を登っていくと2郭群に至る(以下、曲輪の名称は『信濃の山城と館8』による)。2郭群は、尾根上の曲輪とその西側の数段の小郭群から成っている。更に尾根を登ると、2つの小郭と堀切があり、山頂の主郭に到達する。主郭は、祠などが祀られ、北辺に低土塁が築かれている。西側の切岸には石積み跡らしいものも見られる。主郭の北には腰曲輪が一段あり、尾根の先に浅間社が祀られた5郭がある。その北側に数段の小郭が築かれている。また主郭の東側には堀切を挟んで2段の舌状曲輪があり、東尾根に通じている。この舌状曲輪も東尾根も岩場が多く、居住性は殆ど無い。また尾根上の岩には矢穴の跡が散見され、石切り場になっていたらしい。その先に竪堀があり、東の物見台らしき8郭に至る。8郭の東にも腰曲輪が一段築かれている。遺構としては以上で、大堀切で防御された鴨ヶ嶽城と比べると、随分と古色蒼然とした城で、堀切も規模が小さい。傾斜のきつい急峻な尾根で囲まれているので、大きな堀切を必要としなかったのかもしれない。峠を押さえる城かと思ったが、鴨ヶ嶽城から独立した物見の出城として築かれていた様である。
東尾根の矢穴のある岩→IMG_5035.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆
 場所:http://maps.gsi.go.jp/#16/36.750559/138.390634/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f1


縄張図・断面図・鳥瞰図で見る信濃の山城と館〈8〉水内・高井・補遺編

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  • 作者: 宮坂 武男
  • 出版社/メーカー: 戎光祥出版
  • 発売日: 2014/01/10
  • メディア: 単行本


タグ:中世山城
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