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滝の城(埼玉県所沢市) [古城めぐり(埼玉)]

DSC01459.JPG←ニノ郭の空堀
 滝の城は、柳瀬川に望む断崖上に築かれた崖端城である。城の歴史ははっきりしないが、関東管領山内上杉氏の家臣で武蔵守護代の大石氏が築いたとの説が有力である。その後、小田原北条氏が河越夜戦で両上杉氏を関東から駆逐すると、大石定久は北条氏康に降って氏康の子氏照を養子として、以後の滝の城も北条氏照の持ち城となった。氏照は北関東制圧の総大将として本拠の滝山城から北関東に度々出陣しているが、その経路上に位置する滝の城は、軍勢集結の拠点になったようである。城の終焉も明確ではないが、氏照の支城であることから、1590年の小田原の役の際、八王子城と前後して落城したと思われる。

 滝の城は、関越道のすぐ真横、所沢ICより直線で1km程の場所にある。これほどの都市部にあるが、城の主要部の遺構はほぼ完存しており、びっくりするほどである。この日は早朝から城巡りをしていたので、滝の城に向かう途中で眠くなってしまい、城に着いたところで仮眠でも取ろうかと思っていたが、でかい空堀が目の前に現れてきたのでいっぺんで眠気が覚めてしまった。全体の城の規模は小さいものの、戦国関東の雄、北条氏が拠点として使用しただけあって、横矢の掛かった大規模な空堀を多用して曲輪を分断した見事な縄張で、堀はいずれも幅15m、深さ10m程もある。本郭・ニノ郭・三ノ郭のいずれも規模はそれほど大きくはないが、土塁をめぐらして防御を固めていたことがわかる。本丸には櫓台があり、三ノ郭外側や現在では住宅地となった外郭部にも物見櫓跡が残っている。

 城にも驚くが、更に驚くのは真夏でも下草が刈られ藪がほとんどないことである。おかげで8月だというのに藪やクモに遮られることなく全体をくまなく巡ることができた。至るところに保存会の建てた標識があり、城の入口付近には保存会の作った「北条氏照公の持城 武州滝の城」という旗が翻っている。また城の解説書まで保存会が作って無料で配布しているのである。草刈りもおそらく保存会の方々が行ったのであろう。その並々ならぬ熱意には頭が下がる。日本人もまだまだ捨てたものではないと強く感じた次第である。
本郭の櫓台→DSC01496.JPG
DSC01509.JPG←本郭周囲の空堀
外郭の物見櫓→DSC01557.JPG

 お城評価(満点=五つ星):☆☆☆☆☆(保存会の熱意に感謝して、☆一つプラス)
 場所:http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.32.6.8N35.47.50.7&ZM=9
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コメント 4

fuzzy

私の住まう近在に嘗てこんなに城が在ったかと思うと驚きです、所沢では
山口城跡しか知りませんでした。滝の城は重要拠点であったことが窺える規模ですね。整備状況も良好とのこと、嬉しいことですね。
by fuzzy (2009-11-30 11:49) 

アテンザ23Z

>fuzzyさん
わたしも1年前までこの城のことは知りませんでした。たまたま出張で所沢方面に行くことがあって、同僚の運転する社用車のカーナビ画面を見ていたら、所沢ICのすぐ近くに「城址公園」とあるのを見て初めて知ったのです。ここは規模は小さい城ですが、お勧めです。
by アテンザ23Z (2009-11-30 19:22) 

ノリパ

保存会の人たち素晴らしいですね。うれしいですね。
by ノリパ (2009-12-06 17:29) 

アテンザ23Z

>ノリパさん
保存会の人たちには本当に頭の下がる思いです。滝の城で一口城主みたいな感じで募金でも募ったら、速攻で募金しちゃいそうです。
by アテンザ23Z (2009-12-06 23:42) 

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